《現代夢魔“ワイヤード・エンジェル”》 インターネットという人類の集合知の中から「美少女ゲーム」という欲望の形を学んだ夢魔。 その姿はまさに美少女ゲームのヒロインであり、言動は愛らしくも知的に気取っており、人間と「恋」をするために接触を図る。 それは夢魔としての本能か、それともヒロインを模した体に引っ張られたものなのか、彼女自身にもそれは定かでない。 「恋」をする相手と出会ったばかりの段階では相手以外の人間には知覚もされない弱い怪異。しかし、相手との仲が深まるにつれて力を増していき、やがて相手の周囲の人間へも影響を及ぼすようになる。 この怪異への対処はとても簡単である。彼女が「恋」をすると決めた相手が彼女と関係を結ぶことを拒絶すればいい。彼女は「恋」をするために姿を現すのであり、彼女は相手との「恋」によって存在し続けるのだから。「恋」の終わりこそが彼女自身の終わりだ。
▼共鳴感情 恋(関係)、孤独(傷)、幸福(情念)
▼憑依時の変異 《ワイヤード・エンジェル》に憑依された者は彼女を知覚することができるようになる。 その際、〈*自我〉に失敗すると[共鳴感情:恋(関係)]を獲得する。これについてPLが自分の共鳴者が《ワイヤード・エンジェル》に恋愛的な好意を抱いたと宣言すればダイスロールの結果にかかわらず[共鳴感情:恋(関係)]を獲得してよい。 《ワイヤード・エンジェル》にとって憑依した対象は世界との繋がりそのものであり、憑依対象と想いを深め合うことによって力を増し、憑依対象の周囲の人間を始めとした世界へより強い干渉、事実の改変を行えるようになる。
改変の例:共鳴者の周囲の人間が《ワイヤード・エンジェル》が共鳴者の幼馴染であると認識する。共鳴者の家に《ワイヤード・エンジェル》が住んでいることを正常なことであると認識する。 ▼共鳴表 1.異形化 瞳にハート型のハイライトが入る。[共鳴感情:恋(関係)]を獲得する。
2.共振:所有 《ワイヤード・エンジェル》との仲が深まり[共鳴感情:所有(欲望)]を獲得する。
3.既視感:甘い思い出 ヒロインである《ワイヤード・エンジェル》に対して、なんだかずっと一緒にいたかのような錯覚を受ける。 共鳴者に恋愛に関係するかわいらしい思い出があれば、その相手が《ワイヤード・エンジェル》であったと思い込むであろう。青春と呼べる思い出があれば、その傍に《ワイヤード・エンジェル》がいたと思い込むであろう。 ハウリングカード0032を参照 4.視野狭窄 共鳴の対象、すなわち《ワイヤード・エンジェル》以外への関心がなくなる。 1D10分(あるいは1D3ラウンド)の間、共鳴の対象への行動はダイスボーナス+1される。それ以外の判定(リアクションを含む)は全て成功数-1される。 〈*自我〉あるいは〈心理〉の成功で回復する。 ハウリングカード0058を参照
5.神智:ワイヤード 知覚系技能に成功することで、共鳴者の欲する知識を得ることができる。ただし、この怪異との共鳴においては現代日本のオタク・サブカルジャンル、《ワイヤード・エンジェル》の持つ彼女の「設定」に限られる。また、神智を得るごとにMPを1D2消費し、〈∞共鳴〉は1レベル上昇する。 ハウリングカード0055を参照
6.恋心浸蝕 即座に〈好感度〉レベルが1増加する。